その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党



しばらくは健太郎の今の生活の話で盛り上がった。
ロビンは健太郎が全く実家に連絡を取っていない事に驚いた。
でも、それは今に始まった事じゃないらしい。
元々独立心が旺盛だった健太郎は、中学から親元を離れ遠い国の寄宿舎で生活する事で、尚更その性格に拍車がかかったらしい。


「だから、今日は本当に嬉しいの。
健太郎がこんな風に家を訪れる事はほとんどないし、こんな風にゆっくりお喋りができるなんていつぶりかしら?」


そんな奥様の言葉に、旦那様は分からないと肩をすくめる。

美智子さんが準備してくれたケーキは、健太郎が子供の頃に好物だったベイクドチーズケーキだった。
オリジナルでケーキの上にブルーベリーとイチゴジャムがのっている。
それは、甘酸っぱくて本当に美味しかった。

紅茶の次にコーヒーまでいただいた後、ロビンは壁にかけてある時計を見て驚いてしまう。
だって、もう二時間も経っていたから。


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