その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党
「もう、こんな時間…」
ロビンはそう呟いて健太郎を見た。
健太郎は優しく微笑んで目配せをする。
「もうそろそろ帰ろうか…」
健太郎がそう言うと、奥様は少しだけ寂しそうな顔になる。
すると、旦那様がロビンにこう質問した。
「ロビンはこの先もEOCで働けるのかな?」
健太郎はしばらく考えてそしてロビンを見た。
その表情は自分で話した方がいいよと、ロビンにはそう言っているように見える。
「あの… 私…
実は、EOCの仕事は三か月と決めていて、だから、今週の水曜日で契約は切れてしまいます。
その後は…」
ロビンは健太郎の両親を前にして大きく深呼吸をした。
大好きなママの大切なご主人様は、生涯、この二人だけだった。
だから、ママの事を避けてはダメ。
ちゃんと自分の今の気持ちを分かってもらいたい。