その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党
「お父様やお母様はお元気?
あと、可愛らしいおチビちゃんの奈実子も」
健太郎は優しく頷いた。
「皆、ロビンの事をずっと心配してる。
だって、僕達の前から急にいなくなったんだから。
僕は大人になってからずっとロビンの事を探してた。
こんな形で会えるなんて、夢にも思わなかったけど…」
あくまでも偶然の再会。
後になってばれるのはしょうがないとしても、今は偶然っていう奇跡が二人を引き付けると信じてる。
「私の事を調べてたの?」
ロビンの顔が少しだけ歪んだ。
僕は静かに頷く。
「で、でも、もう今は…」
健太郎はいつもの微笑みを浮かべて、ロビンの話を優しく遮った。
「過去は関係ないよ…
どんな過去があっても、僕にとってはそんなもの意味のない事。
今、こうやってロビンと再会できた事が全てなんだ。
ロビン、以前みたいに友達になれる?
僕はなりたい。
だって、あの頃、あの国で、ロビンは僕のたった一人の友達だったから」
健太郎はちょっと急ぎ過ぎかもしれないと、自分にブレーキをかける。
そして、自分の事を客観的に見ようとした。