その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党
「確か、この間、ソフィアがアルバイトを探してるって。
それって、今でもありですか?
あ、僕の友人で、ピッタリの人がいて、その人を推薦したいな、なんて思って」
急に思いついたせいで、自分の思いを上手く表現できない。
でも、健太郎は完璧だと思った。
ロビンをここで働かせる。
在留資格を得るにしてもこの会社なら全く問題ないし、ロビンにとってもここで働く事は色々と勉強にもなる。
福利厚生もしっかりしてるし、自由を得るには最高だ。
とにかく暗闇じゃなく明るい日なたの中、堂々と生きてもらいたい。
そして、最大の重要事項として、今この会社には妻帯者しかいなかった。
謙人以外は、だけど。
「その人は英語は話せる?」
ジャスは健太郎の興奮した様子に、また面白がっている。
「話せます。
英語とベトナム語はネイティブで、中国語も日本語も話せます」
「すごいな、いいんじゃない?
で、男? それとも女の子?」
「……女の人です」
ジャスはすごく嬉しそうな顔をしている。
そのにやけ顔に、さすがの健太郎も言い訳をしてしまう。
「ジャスさん、友達ですから!」
ジャスティンは楽し気に、遠くに座るトオルを呼んだ。