その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党
「俺はどっちでもいいと思うんだけどさ。
でも、ロビンをちゃんとした理由で長く日本に居させたいのなら、ここでずっと働けるのが一番なのかなとも思ったんだ。
でも、そうするなら、ソフィアとロビンの関係は良好じゃなくちゃいけない。
ロビンの滞在期間にタイムリミットがあるからね」
「……はい」
舟はそうアドバイスした事を後悔しているふうに、急に立ち上がった。
「明智君、今のは無視してくれ。
二人の関係性がどうなろうと、三か月後に考えればいいんだ。
あんな綺麗で聡明な子、他の男に取られたくないもんな。
あれだけの過去があるんだ。
誰かが守ってあげないと、簡単に自滅の道へ進んでいく。
彼女を守るべき人間は、明智君しかいないだろ?
ソフィアの想いなんてどうでもいいんだ、無視で決まり」
舟はそう言って、健太郎に笑って見せた。
健太郎は何も言わずに静かに頷いた。
社長室を出た健太郎は自分のブースへ帰るまでの短い間に、一つの決心をする。
ロビンが働く三か月の間は、ただの幼なじみとしてしか接しない。
それは、今とこれからのロビンにとってとても大切な事だと思えるから。
そして、それは今日から始まる。