その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党
ロビンは何も言わず、健太郎を抱きしめた。
「バカなんだから…」と優しく呟いて。
そして、ロビンは健太郎の手を引いて、自分達の部屋へと向かう。
その手の温もりに健太郎は居ても立ってもいられなくなる。
エレベーターに乗った途端、健太郎はロビンを抱きしめた。
「ロビン… 僕は…
ロビンを誰にも渡したくない…」
ロビンも健太郎の背中に手を回した。
「誰のものにもならないから、大丈夫だよ…」
そして、ロビンはまた健太郎の手を取った。
「中でお茶しよう。
オフィスでは全然ケンと喋れないから、寂しかったんだ」
健太郎は少しは冷静になれた気がした。
でも、冷静になればなるだけ、ロビンのお姉さん的な言葉が気になってしまう。
こんな風に苦しい思いをしているのは、僕だけなのか…?