その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党


「いつでもいいよ…」


ロビンは子供の時と同じ目をしてそう言った。
あの時のキスならいつでもいいよって。
健太郎はそんなロビンを力ずくで抱きしめる。
…ロビン、僕はもうあの頃の子どもじゃないんだ。

ロビンはそっと健太郎のくちびるに自分のくちびるを合わせる。
それは、本当に挨拶のような軽いキス。


「ロビン…
僕はもうあの頃のような可愛いケンじゃないよ…」


ロビンはいつものように穏やかに笑っている。


「私にとっては、可愛くて優しくてずっと抱きしめていたい大好きなケンに変わりはないよ…
子供の頃から、ケンのその優しい瞳が大好きだった。

私には家族はママしかいなかったから、ケンは私にとっては特別な存在だった。
友達… 弟…」


「恋人?」


ロビンは健太郎の頬を両手で包み込む。


「子供だったから、そんな風には考えてないと思う。
何だかよく分からないけど、すごく大切な人だった…

それに、ケンは…
私にたくさんの夢を見させてくれた」


健太郎はもう我慢ができなかった。
ロビンに当たり前のように激しくキスをする。
好きという感情が前のめりになってしまうキスは、健太郎自身も初めてだった。
そして、キスがこんなにも気持ちがいい事も初めて知った。
大人になったロビンのくちびるはすごく温かくて、健太郎の想像をはるかに超えていた。
もう、僕はロビンの全てがほしい…


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