その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党


「ロビン、加賀谷君に連絡して。
ずっと、ロビンの事を探してる。
彼は大切にしなきゃダメだよ。
ロビンの事はボスには絶対に言わないって言ってる。
信じてあげて。
命がけでロビンの事を守ってくれた人でしょ?」


ミアの言葉にロビンは下を向いたままだ。


「ミア…
それでも私と会った事は加賀谷君には言わないでほしい。
私の方からちゃんと連絡するから。
お願い…」


ミアはあきらめたように、小さな声で分かったと言った。


「でも、彼はロビンの事を必ず探し出すよ。
いい意味でも悪い意味でも」


ロビンはミアに困ったように微笑んで見せた。
ミアはロビンを軽くハグして、謙人と健太郎に声をかけて居なくなった。



「ロビン、待ってよ」


健太郎とロビンは友達の店員さんと飲み始めた謙人を置いて、先に店を出た。
ロビンは健太郎より先を歩いている。
それも、健太郎なんかいないかのように早歩きで。


「ねえ、待ってって」


健太郎は我慢できずにロビンの腕を掴んだ。
ロビンは泣くのを堪えている。
健太郎はそんなロビンの横顔を見て、胸が痛くなった。


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