その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党


「嘘をついてた事は謝るよ、ごめん」


ロビンは健太郎の手を離そうとしたけれど、健太郎は何があっても離さない。
そして、ロータリーに待機していたタクシーに二人は乗り込んだ。


「僕は何ひとつ悪い事をしたなんて思ってないよ。
僕はロビンをずっと探してた。
最近の話じゃない、長い間、ずっと。

やっと見つけたんだ。
確実に、丁寧に、そしてお互い子供の頃の気持ちのままで再会できればってそう思っただけ。

結果的にミアや謙人さんを利用する形になったけど、ミアだって謙人さんだってそれはそれでいい思いをしたと思ってる。

すぐにロビンに打ち明ければよかったんだよね…
それは、僕の怠慢だった、本当にごめん」


ロビンは後部座席の窓から外をずっと見ていた。
健太郎の言い訳はちゃんと耳に届いている。
そうしなきゃならなかったのも、それはちゃんと理解できる。
それでもロビンは悔しくてたまらなかった。


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