その男、イケメンエリートにつき冷酷そして甘党
「僕はこう思ってる。
この大きな宇宙の中で、この巡りゆく運命の中で、ロビンが僕を見つけてくれたって。
初めての出会いはお互いまだ幼くて、だからこそ、大人になって自分の力でロビンを探したかった。
自分の時間やお金や労力をつぎ込んでも、そんなの大した事なくて、どんなに汚い手段を使ってでもロビンを見つけ出す事が僕の生き甲斐になってた。
やっと、生き甲斐を見つけたんだ。
見つけたロビンはこんなに美しくて、僕の心をもう一度わし掴みにした。
僕は必死になってロビンを見つけたつもりでいたけど、本当はロビンが僕の前に現れてくれたんだ。
必死過ぎる僕を可哀そうに思ってね。
だから…
僕を見つけてくれたロビンのためなら、僕は何だってできる。
そういうがむしゃらな気持ちが、自分の中にあった事に驚いてるけど…」
ロビンはようやくケンの顔を見た。
ケンははにかみながら、ロビンの手を優しく握る。
「僕とロビンは再会したんだ。
どんな形であれ、それは間違いない事実さ。
でも、そこから先はロビンの人生だから、好きに動いていいよ。
ロビンの思い描く未来に僕の姿が見えるように、僕は努力する。
ロビンは自由に好きにしてればいいから」