想い出
プロローグ
 頬に一粒の雫が落ちる。

その雫は僕の頬をゆっくり伝っていく。

歪んだ景色の中で一人の少女が見える。

彼女は顔をくしゃくしゃにしながら僕を見つめている。

その彼女が薄れていく。

手が、言葉が、感覚がそして感情までも、僕の中で薄れていく……
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