甘くて意地悪な後輩クンの誘惑
それから先のことはよく覚えていない。

ただ、


「り、莉子……っ!」


荷物を持って家を出ていく私を、
泣きそうなりながら呼び止める和貴の声だけは
今でも耳に残っている。

彼と過ごしてきた10年間は、
一体何の意味があったのだろうか…

ほんと馬鹿みたい。

------------------------

恋愛とは突然始まるもの。

そして―――…


突然終わりがくるもの。

------------------------
< 5 / 74 >

この作品をシェア

pagetop