【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
「私と白坂くんのこと、日に日にすごい噂になってるし。つ……釣り合わないってことは、もちろんわきまえてるけど……」
あれが白坂くんの彼女なの?と、廊下や帰り道で批難の声が聞こえてくるのはだいぶ慣れてはきたけれど……。
「わきまえる必要ないから。水瀬は堂々と、王の玉座に座ってればいいんだよ」
「え、あの……? 王の……ぎょく、ざ?」
意味がまるでわからないんだけど……。
「王の座。つまりトップの座ってこと。だからお前が一番って意味」
「……っ、」
何を言い出すのよ……卑怯だ、白坂くん!
そんなことを言い返されるとは思ってもみなかったもん。
予想の遥か彼方へと行く発言に、私はやっぱり赤面させられた。
これからはもっと自力で勉強して、白坂くんに聞かないようにしよう……っ。