【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
隣に座ったものの、意外と白坂くんの肩が広くて、ぶつかりそうなくらい近くて、ドキドキした。
「……うん! やっぱりコレも美味しい!」
白坂くんとふたりで遅いお昼ご飯を食べる時間が、今は夢のように思える。
「そういえば、涼太くんって結局若宮と付き合い始めたの?」
「……ケホッ! そ、それがまだ考え中みたい」
ネギが喉に詰まりそうになった。
いきなり白坂くんから涼太のことを切り出すんだもん。
「ふーん。さっさと付き合えばいいのに」
「それは同感……あ……、白坂くんって、若宮さんと同じ中学だったんでしょ?」
「若宮くるみって名前の女子がいたのは知ってる。でもあんま覚えてないかも?」
「そ、そっか……」
あんなに可愛い女子がいたら記憶に残りそうなものだけどなぁ。
けど、当時も追われていたわけだし、あまり周りを気にしてる余裕ないよね……。
考えていると、白坂くんがお箸を置いた。