【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
「答えてよ、涼太……!」
「言えるか……全部話せば、あのことだって言わなきゃなんねーんだ……」
涼太は自問自答するみたいに言った。
狼狽えているのが見てとれる。
「あのこと………?」
問いかけると、涼太は言い淀んだ。
焦ったような、怯えたような顔を見せる。
なぜだか、私は胸騒ぎを覚えた。
「………俺は知ってても、小夏が、白坂凪を知らないだけだ」
私だけが白坂くんを知らない……?
「私、白坂くんとどこかで会ってるの?」
「……」
「どうして言えないの……? 教えてよ!」
私は攻めるように涼太を問いただしていた。
「このままだと若宮さんのこと、傷つけることになるかもしれないんだよ? あんなに、涼太のことを思ってるのに……」
このままでいいわけがないじゃん。