【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
目を白黒させて、次に白坂くんを見上げた時、呼吸が近いことにさらに焦り出した。
「お前は誰の女なの?」
わかってねぇのかよ、と露骨に不機嫌を全開にした白坂くんが舌を打った。
「っ、白坂く……待って……っ」
非常に機嫌が悪い白坂くんは黒いなんてもんじゃなかった。
待って、とひたすら繰り返して手を突き出しても、その手はいとも簡単に奪われた。
「待たない」
ベットに沈めるように私の手首を押さえる。
「ダメダメ……っ、誰か来るかもしれな……」
「雅なら園田や他の女子が迎えにきてどっか行ったけど?」
「どっかって……」
「誰かの部屋で喋ってんだろ? 宿泊学習とか修学旅行でよくあるアレじゃねぇの」
って言われても、ついさっきまで涼太と話していたから知らなかった。