【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
「私も……白坂くんが、いい……」
「あれ? 夏休みまでじゃなかったっけ? 彼女仮なんでしょ?」
わかってるくせに、意地悪に笑う。
でも、私の心は決まっている。
「……延長、してもいいですか?」
意を決して口にすると、白坂くんが私の顎をつまんで上に向かせる。
「それ、いつまで?」
「えと……っ」
顔が熱くなって、言葉がなかなか出てこない。
「ごめん。ずっと我慢してたから、俺欲張りかも」
「欲張り……?」
「そう。水瀬の未来まるごと俺のものにする気しかないんだけど?」
「……っ、」
「だから、覚悟しろよ?」
目を細くして、やっぱり少し黒い白坂くんに「うん」と頷いた。