【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ


* * *


──白坂くんの彼女になって数日。


夢のような悪夢のような夏祭りで負った怪我も回復したみたいで、まずは一安心していたのだけど……。


それもつかの間であった。



「小夏ーー? 早く出てきなさいよー!」


「待ってよ澪ちゃん……っ!! やっぱり私、こんなの自信ないから無理かもしれない!」



──シャーッ!



「ちょちょ!? 澪ちゃん!?」



簡易的なカーテンを開けられて、私は慌てて身体を隠した。



「隠すことないじゃないの! ほら、鷹村と白坂も待ってるんだから行くわよ!」



いやぁぁぁぁぁ!!

心の叫びなど届きもしない。



問答無用で私の手を引っ張る澪ちゃん。


今私達がいるのは北区で有名なジャンボ海水プールだ!


ぐるんぐるんの超スピードスライダーもある。



ここに来たのは、鷹村くんのご両親が商店街のお肉屋さんから、入場券を頂いたそうで……。

< 326 / 367 >

この作品をシェア

pagetop