【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
「確かにそれなら俺の方が負ける気しないかも。考えすぎて思考止まってんだよね」
「白坂くんの思考が止まるくらいだから、それはよっぽどのことなんだね……!?」
必死に答えるも、正面から見つめてくる白坂くんをとても直視出来ない。
「そうだね。水瀬のことばっかり考えてるから」
え……?
今なんと?
悩ましげな表情で私を見つめる白坂くんに、不覚にも心臓が飛び出しそうになった。
「っ、な、なに言ってるの……白坂くん……」
私のことって、それは、誰かに喋ってないか見張ってるから?
「なにって、俺が昨日言ったこと忘れたの?」
「昨日……?」
───“ じゃあ、俺がもらっていい? ”
その台詞を思い出して動揺する。