【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
「俺が水瀬のこと見てんのは、見張ってるからでも口封じが目的でもないよ?」
「じゃあ、なんで……」
それ以外に目が合う理由なんてないと思うし。
「そろそろ俺のこと見てくれてもいいんじゃない?」
「……え?」
「俺はずっと見てんのに、全然振り向いてくんないよね」
「白坂くん……っ、」
私の顔をすくい上げるように覗き込むと、白坂くんはこう言った。
「俺と付き合わない?」
真っ直ぐに、私を見て白坂くんが確かにそう言ったのだ。
付き合う……?
今、白坂くん付き合うって言った?
「か、からかってるだけだよね? もしかして、罰ゲームとか……」
その方が納得がいくから、今すぐにでもネタばらししてほしい。
「言ったよね? 本気だって」
「嘘……だって私、女子力もないし涼太の言うように可愛くないよ!?」
「嘘じゃない。俺だったら涼太くんみたいにあんな扱いしない。相当可愛がる自信はあるけどね?」
白坂くんが言うと危ない感じにしか聞こえないけど……。