【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
「俺、他の女と遊んだりもしないよ? 誰とでも寝ないし浮気もしない」
「っ、そんなこと言ったって、白坂くんは危険な人だよ……! いきなりこんなこと……っ」
「色んな意味で危ないかもしれないけどね?」
「だから、もう危ないってば……っ」
白坂くんの瞳も、唇も、呼吸も、全部が近くて上手く思考が働かない。
「でも俺はお前じゃなきゃ無理だから。諦めてあげらんなくてごめんな?」
ちょっぴり意志のこもった口調にドキッと鼓動が揺れた。
「夏休みが終わるまで、ベタベタに甘やかしてあげる」
薄く笑った口もとに、誘うような甘い声。
「甘やかしてくれなくて、いい……っ」
「俺がどれだけ水瀬を好きかわからせるよ」
───ドキッ
いや……ドキッとしてる場合じゃない。
私、大丈夫なのかな、この先……。
「と、と、とりあえず……彼女仮、でお願いします……!」
こうして脇役キャラの私の日常は、終焉を迎えたのである。