【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
「柳くんの友達だったとかは?」
「ううん! 涼太とはずっと一緒だったけど、白坂くんとの関わりはない。ただ、涼太が関係してる気もするし……」
目を向けたその先には、廊下で楽しそうに話す涼太と若宮さんの姿があった。
涼太の鼻の下はだるんだるんに伸び、顔面崩壊している。
しかも、チラチラこっち見てるし……。
「んーー、なんでか知らないけど、白坂がそれだけ小夏のことを知ってるんだから、これには深い事情がありそうね」
「だよね……」
「でも、気をつけてよ? 不良とかに絡まれたりしないように!」
「不良!? 気をつける……」
うむ、と頷くと澪ちゃんが立ち上がった。