【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
「なに、その可愛い声。朝からズルいね、水瀬は」
「……いきなりっ、なにするの白坂くん! こんなの不意打ちだよ!」
「そういう顔も、結構好きかも」
……はい?
顔だけを前に突き出して、極上のスマイルを浮かべる白坂くん。
「私の話聞いてる……?」
「聞いてる。なんか問題あんの?」
「あ、あるよ! ビックリしたじゃんっ!」
まだ昨日の今日なのに……!!
しかも彼女といっても、(仮)!!
「関係ないでしょ。俺がどんだけ待ったと思ってんの?」
「っ、」
「それに、本当にいい匂いするから」
「………っ、ちょ、わわっ!」
私の頭の上に顎を乗せて「うまそー」とか言いながら白坂くんは声を弾ませた。
心臓はバクバクしてるし、白坂くんのミルクティー色の髪はなんかいい匂いするし、一気に体温が上昇する……。