【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ


「ほーん。なるほど、わたしは察した」


「み、澪ちゃん!?」


鷹村くんからパンを受け取って戻ってきた澪ちゃんが、腕組みをしながら頷いてる。



「白坂って危ない噂はあるけど、小夏のこと好きなのは本当っぽいわね……」


澪ちゃんは、怪訝な顔でぶつぶつ言いながら分析している。



「そ、そう……かな?」

「意外と溺愛主義だったりして?」

「まさか、あの白坂くんが……?」


黒い方の白坂くんが溺愛って……考えたら、それこそ危なそうな気がしてならない。



「あ! そうだ! 澪ちゃん、白坂くんのことどっかで見た気がするって言ってたけど思い出した!?」


「うーん。それが今、鷹村と話してる時になーんか思い出せそうだったのよね」


「鷹村くんと?」



あの怖そうな鷹村くんといてなぜ思い出せそうになるの……?


しかし、結局澪ちゃんは思い出せずじまいだったのだ。



──そして、放課後を迎えた。

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