【完】白坂くんの溺愛は危ないことだらけ
「いい顔だね」
そんな私を見て、今度は非常に満足そうに微笑んだ。
「くっ……」
悔しい……!!
それでも抗議の言葉は見当たらない。
「繋ぎたかったのは俺の方だけど」
「でも……引っ込めたのは白坂くんだよ!」
「だって少しとか。それって俺が水瀬に焦らされてるだけじゃない?」
「………焦らす?」
またもや疑問符が浮かんで問いかけると、「水瀬の無自覚って罪だろ……」と、溜め息混じりに呟いた。
「もっと繋ぎたいって思わせたとこでお前に離されんの、結構キツいってこと」
───ドキッ
白坂くんは直球すぎてキツいです……。
そんな台詞、ダメだよ。
初めて言われることばかりで、鼓動がドキドキと早鐘を鳴らす。
こんな気持ちにさせるんだから、黒くない白坂くんの方も、十分危険だ……。