壊せない距離
明日からのプログラムは見学だなあ、なんて考えながら、明日の予定を思い返した。
結構な距離を歩いたと思うのに、なかなかゴールにたどり着かない。
それに、紗季ちゃん達も戻ってくる様子がない。
「おそい、な」
暗いのは平気、なんて言ったけれど、ここまで暗い中一人でいると次第に怖い気持ちが強くなってくる。
片足を引きずって歩くのにも疲れてきて、その場にうずくまる。
このまま誰も助けに来てくれなかったら、なんて考えると泣きそうになった。
「だれか…きて…」
その時、来てほしいと願ったのは、たぶん。
「そ、う…」
来るはずがない、だって蒼は違うクラスだ。かなり前に出発して、多分とっくにゴールしてる。今頃友達と仲良くキャンプファイヤーを囲んでいる頃だ。
それなのに、なぜか蒼が頭に思い浮かんだ。
「蒼、助けて…」
来るはずがない、そう思っていた。
「葵!」
少し先の方から、葉っぱや土を踏んで走ってくる音が聞こえる。
男子たちでも先生でもない、そこにいたのは、蒼だった。
「な、んで、蒼が。」
結構な距離を歩いたと思うのに、なかなかゴールにたどり着かない。
それに、紗季ちゃん達も戻ってくる様子がない。
「おそい、な」
暗いのは平気、なんて言ったけれど、ここまで暗い中一人でいると次第に怖い気持ちが強くなってくる。
片足を引きずって歩くのにも疲れてきて、その場にうずくまる。
このまま誰も助けに来てくれなかったら、なんて考えると泣きそうになった。
「だれか…きて…」
その時、来てほしいと願ったのは、たぶん。
「そ、う…」
来るはずがない、だって蒼は違うクラスだ。かなり前に出発して、多分とっくにゴールしてる。今頃友達と仲良くキャンプファイヤーを囲んでいる頃だ。
それなのに、なぜか蒼が頭に思い浮かんだ。
「蒼、助けて…」
来るはずがない、そう思っていた。
「葵!」
少し先の方から、葉っぱや土を踏んで走ってくる音が聞こえる。
男子たちでも先生でもない、そこにいたのは、蒼だった。
「な、んで、蒼が。」