壊せない距離
幼馴染という距離
5年前、3月14日。
蒼の20歳の誕生日を私と大学の友人数人で祝福していた。
大学生になったら20歳になる前にお酒を飲み始める人は多いけれど、私と蒼は20歳まで待つことを約束していた。
そして私の誕生日からちょうど11か月後、蒼の誕生日、やっと蒼もお酒が解禁になったということで大学の友人達が何杯も蒼にお酒を飲ませている。
飲ませている友人達も酔っているみたいだし、ハメを外しすぎじゃないかと心配になる。
今日初めてアルコールを飲んだから限界も知らないはずなのに、蒼は次から次へ勧められるたびにそれを飲んでいく。
「ちょっと、蒼、さすがにそろそろやめときなよ。」
「だいじょうぶだって。帰りはあおいも一緒なんだし。」
若干呂律が回らなくなっている蒼を見て、呆れたため息をこぼす。
「あのね、帰りの心配をしてるんじゃなくて、身体の心配をしてるの。とにかく、もう今日は禁止。」
蒼が飲んでいたハイボールのグラスを水が入ったものと入れ替えた。
「せっかく、あおいと飲めるようになったのに。」
唇を尖らせて、テーブルに突っ伏す姿は、普段の蒼とは大違いで、ちょっと子どもっぽい。
蒼の20歳の誕生日を私と大学の友人数人で祝福していた。
大学生になったら20歳になる前にお酒を飲み始める人は多いけれど、私と蒼は20歳まで待つことを約束していた。
そして私の誕生日からちょうど11か月後、蒼の誕生日、やっと蒼もお酒が解禁になったということで大学の友人達が何杯も蒼にお酒を飲ませている。
飲ませている友人達も酔っているみたいだし、ハメを外しすぎじゃないかと心配になる。
今日初めてアルコールを飲んだから限界も知らないはずなのに、蒼は次から次へ勧められるたびにそれを飲んでいく。
「ちょっと、蒼、さすがにそろそろやめときなよ。」
「だいじょうぶだって。帰りはあおいも一緒なんだし。」
若干呂律が回らなくなっている蒼を見て、呆れたため息をこぼす。
「あのね、帰りの心配をしてるんじゃなくて、身体の心配をしてるの。とにかく、もう今日は禁止。」
蒼が飲んでいたハイボールのグラスを水が入ったものと入れ替えた。
「せっかく、あおいと飲めるようになったのに。」
唇を尖らせて、テーブルに突っ伏す姿は、普段の蒼とは大違いで、ちょっと子どもっぽい。