ねえ、知ってる?【下】



 大和くんにとっての私も、そうであると良いのにな。


 私たちはしばらく広場の真ん中で、笑い合っていた。


 嬉しさと、こっぱずかしさの混ざり合った感情。


 照れくさくて仕方がない。


 本当に、大和くんと両思いになれたんだ。


 私は、大和くんの彼女になれたんだ。


「苗、そろそろ帰る? お母さん待たせたら悪い」


「あー・・・・・・。うん。そうだね、帰る」


 少し寂しい。


 今までも、こうやって一緒に遊んで別れることはあったけど、今日はなぜか一段と寂しい。


 もう学校も始まるし、いつでもすぐに会えるはずなのに寂しいと思った。

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