ねえ、知ってる?【下】



「・・・・・・寂しいけど」


「ふふっ」


「・・・・・・なに?」


「ううん。なんか大和くんが拗ねてるのが面白くって」


 大和くんは拗ねると目を逸らす。


 少しずつそういうところがわかってくるのが嬉しかった。


 大和くんも「寂しい」と思ってくれているのも、嬉しい。


「・・・むかつく」


「ごめんね。私も寂しいと思ってたから、ちょっと嬉しかったの」


「そういうこと言うなよ・・・・・・。苗、可愛すぎ」


「・・・・・・・・・大和くんもそういうこと言わないでよ・・・・・・」


 私たちは顔を見合わせて笑い合った。


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