ねえ、知ってる?【下】
「おはよう。ご、ごめんね、布団・・・・・・。寒くなかった?」
「うん・・・大丈夫」
寝癖のついた大和くんは眠たそうに笑っていた。
「あの・・・顔洗いに洗面所行くね・・・・・・・・・」
寝起きの顔を見られたくなかったので、大和くんの横を通って洗面所に向かった。
鏡に映る自分の顔は、泣いたせいで目が腫れているし、少しむくんでいる気がした。
私、本当に昨日フラれたんだな・・・。
また思い出して息が苦しくなった。
洗顔を終えるとそのままお茶とグラスを二つ、二階の自分の部屋に持ち帰った。
「大和くんも、顔洗って良いよ。こっち」
まだ、自分の部屋に大和くんが一泊したことが信じられない。