ねえ、知ってる?【下】
こんなにも私を好きと言ってくれて、私のことを思って行動してくれる人。
女の人にだらしなく、元カノのことを引きずったまま私とデートをする雅暉さんとは違う。
雅暉さんだって前に進もうとしたのは事実なのかもしれない。
それでも、確かに私は雅暉さんと11歳も離れているし、私が未成年なことに変わりはない。
世間には雅暉さんの行動を非難する人だっているのかもしれない。
そんな恋をしている私は愚かなのだろうか。
目の前に、自分をこんなに大事にしてくれる人がいるのに、その人よりも雅暉さんに惹かれてしまうのはいけないのだろうか。
もう如月に行くづらくなってしまった。
雅暉さんと顔を合わせた時、どんな顔をしたら良いのかわからない。
雅暉さんの目の前で泣いてしまうかもしれない。