ねえ、知ってる?【下】
注文を通す時だけ、雅暉さんと少しやり取りをしないといけないのでしんどかった。
雅暉さんと目を合わせて話すのがつらい。
雅暉さんも少し気まずそうなのが伝わってくるから、余計にどうしたらいいのかわからなかった。
「あー、あのさ、空! これ頼む」
雅暉さんも、咄嗟に呼ぶ時は私じゃなくて空さんを呼んだ。
それがありがたい気もするけど、寂しくもあった。
前までならたくさん話しかけてくれたし、よく名前も呼んでくれた。
私が一度告白してしまったせいで、その関係が崩れてしまった。