ミルクティー色のキミ。



「うう…ありがとうございます…」




「ちなみになんだけど、」



少しの間が開いた後に


「安藤さん、今日何があるか知ってる?」


社員さんの発言に、寝起きの頭の中にはてなが沢山浮かぶ。




今日。今日?

思い当たる節がなかったので壁にかけてあるカレンダーに近づき、日にちを確認する。



「30日ですか?」

「うーん、安藤さんの家のカレンダーはまだ3月なんだね」


カレンダーをめくると、4月1日。エイプリルフールの下にあたしが殴り書きした文字で



----《PM12:00 派遣 仕事 》






「あああああぁあああぁあ!!!!!!」







ワンルームの部屋で響くあたしの声。


見事に忘れていた。

時刻を確認すると12時14分。絶望的。




「気づいてくれたみたいだね。安藤さん、いつも頑張ってくれてるから今回だけは許すけど今から仕事行け「行きます!!!行かせていただきます!!!ほっっっっんとすみませんでした!!!失礼致します!!!!」




元カレに浮気された翌日、人生初めての大遅刻をすることになんて思いもしなかった。





< 16 / 16 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

嘘つきな僕ら【完】

総文字数/5,460

恋愛(ラブコメ)14ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop