嘘つきな僕ら【完】
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授業終えて、他のクラスメイトがいなくなった教室で帰りの準備をしてると
「あ、あの。」
女子独特の甲高い声が耳に入った。
「あ。日高さん」
そこにいたのは学年内で可愛いと評判の女子。日高さん。
すらーっとしたスタイルに、整った顔立ち。ぱっちり二重のまんまるな目。肩につく髪を内巻きにしてモテる女子。
髪のセットすらまともにできないあたしと比べものにならない。
日高さんは
夏樹の、「好きな人」