医者嫌いの彼女

「彼女になった亜妃さん…１つお話があります。」

亜妃「…はい。」

「…あなた今熱ありますよ？」

亜妃「へっ…？」

訳がわからないという顔でこっちを見てくる。

「まさか…自覚なし？」

亜妃「いや…これは…」

あー…。照れてこうなってる、と言いたいのか。

「…じゃ、とりあえずついて来て。」

そのまま俺の家に連れて帰る。

リビングに座らせ、体温計を渡す。

「…はい、熱測ってみ？」

亜妃「だから、これは…」

「いいから。」

熱を測らせると、体温計は"37.9℃"を示していた。

「今は単なる疲れかもしれないけど、こういう時に無理するから発作になりやすくなる。」

亜妃「…でも元気ですよ？」

「身体が鈍くなってるだけ。
動けなくなってからじゃ遅いんだからな？」

「…」

もともと病院に行く習慣もないから、
よほど酷くならないと気付かないのかも
知れないが…

「…本当に無自覚なのか？」

聞くと、頷く亜妃。

…マジか。