医者嫌いの彼女
ベッドに座らせるとそわそわしだす。

亜妃「だ…大丈夫…だから、本当。」

「大丈夫なら診てもいいだろ?」

亜妃「…診なくて大丈夫って事!」

「今日はやたら反抗的だな…どうした?」

亜妃「…せっかく来たのに。彼女として来たのに…
これじゃいつもの医者と患者じゃん…」

あーそういう事か。
確かにあんまり彼氏らしいことはしてないもんな…

でも。

「フッ…医者と患者なら仲良く飯食わないだろ…」

亜妃「そ…そうだけど!そうじゃなくて…」

「悪い悪い。分かってるから。」

「……。」

ホント、相変わらず可愛いやつだ。

「…とりあえず、熱だけ測ろう」

そう言って体温計を渡し、測らせる。

「37.5℃か…微熱ってとこだな。喉痛い?」

亜妃「…少し」

若干だが、声がかすれている。
まぁ、風邪気味って言ってたしな…

「他に症状は?」

亜妃「…大丈夫。」

信用ならんからな…。

「風邪とは思うけど…ま、様子見だな。
今日、このまま泊まってくか⁇」

亜妃「…い、いいの?」

ご丁寧に荷物を持ってきといて…
それにこのまま帰すなんて、俺の方が無理。

「その荷物…その為じゃなくて?」

亜妃「そのつもりだったけど、熱あるし…」

「だったら尚更だろ。俺ほど看病に
相応しい男、居ないと思うんだけど?」

ドヤ顔で言ってやると、顔を赤らめながらも

亜妃「…ありがと。」

…なんて言うから押し倒したくなる。
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