医者嫌いの彼女
亜妃「なっ⁉︎」

顔を真っ赤にして怒り出す。

亜妃「な、なんで私があの人に嫉妬しなきゃ
いけないのよ‼︎そんなんじゃなくて…。
和弥さんの態度っていうか…もう!
よくわかんないけど‼︎とにかく嫌だったの‼︎」

こういう時の亜妃は本当に二十歳には思えない。
中学生くらいか…?笑
笑いたくなるが、ここで笑うと余計
怒らせてしまう。

「悪かったって。インフルの検査くらい
した事あると思って…痛かった?」

亜妃「すっごい痛かった…鼻血出るかと思ったもん。」

いやいや。検査の度に鼻血出されたら
こっちも困るけどな。

和弥「フッ、鼻血て…。そんなに強くしてねーよ。」

そういうと余計に怒る亜妃。

亜妃「…もういい‼︎寝る!」

ふて寝する事にしたらしいが…
このままほっとくわけにもいかない。

喧嘩しに帰ってきたわけじゃねーしな。

「悪かった、悪かった。だから機嫌直せ…な?」

頭ポンポンしながら顔を覗き込むと、
胸に顔を埋めてきやがった。
亜妃ちゃん、それはダメだわ…。
誘ってると思うだろうが。

「…亜妃。顔上げて」

亜妃「む…むり…」

「うん。…その行動も可愛くてそそられるんだけど、
俺、まだ仕事あるんだわ。飯食って戻んないと。」

そうなんだよ、俺まだ仕事中なんだよ。
…午後仕事休んじゃダメかな。
働ける気がしねぇんだけど。

亜妃「あっ…うん、ご…ごめんね。
せっかく帰って来てくれたのに…」

急に申し訳なさそうに引き下がる亜妃。
いや、いいんだけど。

「…亜妃の怒ってるとこ初めてみた。」

亜妃「ごめん…大人気ないよね。」

「…可愛かったよ」

そういうとまた照れて部屋に逃げてしまった。
俺は急いで昼飯をたべ、病院に戻る。
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