医者嫌いの彼女
病院に戻ったのは午後の診療開始ぎりぎり。
診察の準備をしていると…

田中「瀧先生。今日はお昼、外で
召し上がられたんですか?」

「…まぁね。」

田中「じゃ今度はぜひ私も一緒に。」

「…予定があえばね。」

…合うことは絶対ないが。

あ、亜妃に熱測らせるの忘れた。
あとで電話しよう。
そう思って仕事をするが、こういう時に
限って忙しい。
終業まで患者が途切れることはなかった。

連絡も出来ず心配になり急いで帰ると、
寝ている様子。
額に手を当ててみると結構熱い。

すると、亜妃が目を覚ましてしまった。

亜妃「んっ…和弥さん?」

「悪い、起こしたな…。熱だいぶ上がってんな。」

亜妃「あ…ううん。大丈夫…お帰りなさい」

目がトロンとしていてまだ辛そうだな。

「ただいま。まだ寝てろ」

亜妃「大丈夫です…寝すぎるのもキツいし。」

そう言ってベッドから出てくる亜妃。
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