医者嫌いの彼女
翌日、店の前を通ると店長が見えた。
仕事終わりにまだ店長が居ることを確認し、
コーヒーを買いに行く。
ここの店長とは歳が近い事もあり割と親しい仲。

店長「あら、瀧先生。いらっしゃいませ」

「ホットコーヒーを…。あのさ、
ここのバイトってまだ募集してる?」

店長「えぇ、してますよ。
病院の中だと中々人が来なくて…
まさか、先生が?」

「俺は医者の仕事だけで精一杯ですよ。
それより1人ここでバイトさせたいんだけど…」

店長「あら、どんな方?」

「喘息もちでな…あんまり激しく動いたりは
できないんだけど。」

店長「…もしかして彼女さんとか?」

鋭い。

「…まぁ。」

店長「先生って、意外と面倒見がいいというか…
心配性なんですね。もっとクールな人だと
思ってたんだけどなぁ。」

「……。」

店長「ふふふ、いいですよ。3日後、
履歴書だけ持ってくるように伝えてください。
あ、喘息の事は承知しましたので、
ご安心くださいね。」

家に帰り亜妃にその事を伝えて、3日後
無事バイトが決まった。
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