医者嫌いの彼女
ー翌日ー
仕事終わりに部長に呼び出される。
話はもちろん見合いの話。

部長「桐島病院は亜急性期から療養まで幅広く
展開しているのは知っているだろう。うちは
急性期が基本だからね、桐島病院のような所と
連携を図る事で地域医療の活性化にもつながる。
この重要性がわかるだろう?」

「はい…」

部長「君には色々と期待しているんだ。頼むよ」

…頼む、と言われても。こればっかりはなぁ。
そうは思っていても口に出せないのが
下っ端の痛いところだ…

それからしばらくは見合いに向けた打ち合わせを
口実に部長などから飲みに誘われる事も多く、
家に帰るのが遅くなっていた。

家に帰っても亜妃は寝ているし、俺自身疲れて、
風呂に入りすぐ寝てしまう。

朝は朝でカンファレンス資料の準備などで
早く出勤することも多く、亜妃とはすれ違いの
生活を送っていた。
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