医者嫌いの彼女
亜妃には今日も遅くなると連絡を入れ、
仕事をするが…

しばらくすると、だんだん身体が怠く、
重くなっていくのが分かる。
最近、確かに身体のダルさは感じていたが
ここまで酷くなるとは思っていなかった。

亜妃には自分の体調に気を遣えなどと、
えらそうに言っておきながら…
医者の不養生とはまさにこの事だな。

それでも患者はいるし、資料も急がないとまずい。
そう思って仕事をしていた。

病棟での仕事を終え、医局で仕事をしていると、
常田先生が入ってくるなり声をかけてくる。

常田「瀧、今日はもう帰れ。顔酷いぞ。」

「まだ大丈夫ですよ。もう少しやったら
帰りますから」

常田「今日はもうダメだ。これは命令、帰りなさい」

「はい…」

そう言われると帰らざるを得ない。
家に帰る事にするが、帰りながらも
だんだんとキツさは増していき、
家に着く頃には限界を迎える。

「ただいま」

声をかけてリビングへ行くと少し驚いた
様子で駆け寄ってくる。

亜妃「お帰り。今日はちょっと早かったんだね」

そう言って出迎えてくれるが…

「まぁな…。ごめん、ちょっとキツいから
もう寝る」

亜妃「えっ…あ、うん。」

亜妃には悪いが色々話すのもしんどい。
そのままベッドに倒れ込み眠ってしまった。
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