医者嫌いの彼女
そうして3人で学会の話をする。
慶太も京介に頼まれ運営の方を手伝うんだとか。
発表者は決まっているから、後は誰がどの会場で
何番目に発表するのか、機材は何がどれくらい
いるかなどの話し合いをする。

しばらくするとバイトを終えた亜妃が帰ってくる。

亜妃「ただいま。」

いつもより控えめの声。
その声にいち早く反応した京介。

京介「おかえりー亜妃!」

俺の声じゃないとわかったのか、
ゆっくりとリビングに入ってくる亜妃。

亜妃「……!」

「おかえり。」

亜妃「え…あ、うん。ただいま。」

驚いた様子の亜妃。
…家に来る事は言ってなかったのか。


京介「もう、一緒に住んでるならそう言えってー!
すぐ遊びに来たのにぃ!」

慶太「亜妃ちゃんごめんね、お邪魔してます」

亜妃「い、いえ…どうぞ…」

気まずそうな表情をする亜妃。
…可哀想に。

京介「亜妃ちゃんも一緒にご飯食べよー!
中華のデリバリー取ったから。」

そういって4人でご飯を食べ始める。

京介「しかし、和弥がねー。
女に興味ないと思ってたけど。まさかね…」

京介は心底楽しそうに言う。

「…うるせぇよ。」

ご飯を食べながらも仕事の話をする。

最初は一緒に聞いていた亜妃だが、
だんだんつまらなくなって来たのか、
お茶を入れてくれたりテレビを見ていた。

京介「じゃ、そういう事で頼むな。」

「あぁ。」

話も終わり、帰る京介と慶太を見送る。

京介「亜妃ちゃん、じゃあね!また来るね♪」

亜妃にそう言って帰っていった。
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