医者嫌いの彼女
居てもたってもいられず、向かった先は病院。

何かあった時におそらく病院が1番連絡が
入りやすいと考えてのこと。

考えたくは無いが、ここに運ばれてくる
可能性もある。
しかし、亜妃らしき人が運ばられた
形跡はなかった。

医局の仮眠室で休息をとり、朝を迎える。

常田「…お前、何でここで寝てんの?
昨日学会のはずだろう?」

「あっと…えぇ、まぁ。ちょっと…」

なんとも歯切れの悪い返事をしながら顔を洗い、
白衣に袖を通す。

念のため亜妃に電話するが、
電源は落ちたままで繋がらない。

ため息をもらしながらも、仕方なく仕事をする。

朝10時、病棟でカルテを書いていると、
受付から電話が入る。

受付[先生にお電話がかかってきています。
繋いでよろしいですか?]

「誰から?」

受付[明誠会病院の本田先生です。]

…明誠会?隣町の総合病院がなぜうちに?

「…繋いでください。」

そう言って電話をとる。
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