医者嫌いの彼女
病院に着き、とりあえず診察室へ通す。
少しの間待っていてもらい、朝礼に出る。

ー診察室ー
朝礼を終えて診察室に戻る。

「…とりあえず、熱測って。」

pipipi
音がなり、亜妃が取り出すと同時に取り上げる。

38.6℃か…

「まだ結構あるな。…昨日は寝れたか?」

亜妃「…まぁ、はい。それなりに…」

ぎこちない返事、顔色も冴えない。
…寝れてないな。

「嘘つけ。顔見ればわかる。
熱のせいか?…薬飲んだ?」

亜妃「…熱って言うより、咳がちょっと…。
寝ると酷くなっちゃって、しばらくしたら
落ち着いたんですけど…なんか怖くて。」

嫌な予感が当たる。

「やっぱ発作っぽくなってるな…
ちょっと今日は検査する。とりあえず…」

電子カルテを使って胸部レントゲンの
オーダーをいれる。

「とりあえず、9時半になったら胸写撮ってきて。
その後心電図とるな。レントゲン室までは
看護師が案内するから。」

そう言って診察室を出て行く亜妃を見送り、

他の患者の診察をする。
区切りがついた所で、パソコンを見ると
胸写も心電図も撮り終えているようだ。
名前を呼び、亜妃を診察室へ入れる。

「そこに、座ってて。」

カルテを見ながら椅子に座るように促す。
一通り目を通した所で向きを変え、
亜妃と向き合う形になる。
パソコンのデータと亜妃を交互に見る。

「…肺炎では無さそうだな。心機能も…
うん、問題ない。
おそらく喘息で間違いないから、
今度は少し喘息の検査するな。」

そう言い、検査室へ移動する。
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