医者嫌いの彼女
亜妃を呼吸機能検査室に連れて行く。

「まず最初に呼吸機能検査をして、肺の状態とか、
気道がどのくらい狭くなってるかを確認して、
その後気道過敏性テストで重症度を診ていくな。」

説明すると、小さい声で「痛い…ですか⁇」と
尋ねてくる。

「…痛くはない。ただ、気道過敏性テストは
気道を刺激する薬を使うから、咳が出やすくなる。」

亜妃「…咳…」

咳と言う言葉に過剰に反応する亜妃。
表情に不安と恐怖が現れている。

「フッ…安心しろ。ちゃんと薬の量も調整するし、
もし発作起きても、すぐ抑える薬投与するから。」

亜妃「えっ?」

「不安が顔に出てる。…やりたくないです、て。」

亜妃「だったら…」

「心配すんな。」

何か言いたそうだが、聞いたからといって、
検査を辞める訳にはいかないし、技師を
待たせてるから、早く取りかからないとまずい。

とりあえず、安心しろという意味を込めて頭を撫でる。
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