医者嫌いの彼女
食事を終えて正隆と別れる。

亜妃の家の近くまで送り、薬の説明をする。

薬剤部からもらって来た薬を、説明書と実物を
見せながら説明する。
突然、吸入とか渡されても混乱するよな…

「こっちは1日2回、朝と夜に吸入すること。
炎症を抑えるのと、気管支を拡げるためだから、
例え症状がなくても必ず毎日飲む事。吸入の仕方は
ここに書いてある通り。吸入後はうがいをする事。」

頷く。

「こっちは、発作が起きたとき用。
1回に2回吸う。こっちは吸入前にしっかり振って、
ここを押しながら強く吸ってな?
吸ったあと3秒くらい息を止めてから、吐く。
ちょっと大変だけど、これで発作は落ち着く
はずだから。」

頷く。

「1週間後、また診察に来ること。午前中は予約で
埋まってたから、午後がいいんだけど。これる?」

頷く。

さっきから頷いてばっかりだが、大丈夫か?

「…じゃ午後イチで予約入れとくから。
13時に来て。」

頷く。

「1週間以内でも、発作が起きたら連絡するか、
すぐに病院に来ること。」

頷く。

「当たり前だけど、薬を飲んでるうちは酒はダメだ。
で、薬は…もしうまく吸えない時とかは
また相談して?」

何を言ってもただ頷くだけ。

ほんとに…聞いてるのか?
と言いたいところだが…。

今日は色々検査して、言われて、
疲れてるだろうと思い、
早く家に帰す事にする。


和弥「…じゃ、お大事に。」

そういって、家の前で下ろして別れる。
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