医者嫌いの彼女
常田「例の患者は、来たか?」

「いや、まだです。ちょっと連絡してみます。」

そう言って電話をかける。
…出ない。
倒れているとか?

内心ヒヤヒヤだ。常田先生にあれだけ、
責任持って診ると言ったすぐそばから
これはさすがにマズい…

すると。

亜妃[もしもし…]

…やっと出た。
ってか寝てたな、こいつ。
人の気も知らないで。

「…今すぐ病院に来い」

無言。

「いいか、今すぐだぞ。」

亜妃「…はい。」

やっと返事をした。

とりあえず、昨日の事もあるから来るとは思うが…。
本当に来るのか心配しながらも患者は次々とくる。
とりあえず受付に、亜妃が来たら連絡して
もらうようにして、仕事をする。

田中「先生…今日どうかされたんですか?」

看護師の田中。何かと絡んでくる看護師。
正直めんどくさい。

「…いや、別に。」

田中「さっきから時計と電話ばかり
気にしてません?」

…鋭いな。

「…別に。次の人呼んでくれる?」

とりあえず…仕事をこなすが連絡が一向にない。
時間は11時半になろうかという所。
そろそろ午前中の患者も少なくなる時間。
トイレに行くふりをして亜妃に電話かける。
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