医者嫌いの彼女
ー翌朝ー
仕事に行く前にもう一度電話しとくか…

いよいよ電話繋がらないなら、カルテで
住所みて家行ってみるしかないかな。

prururu…
しばらく呼び出し音がなる。

その音がなくなったと同時に聞こえる
慌てた様子の亜妃の声。

亜妃[も、もしもし。昨日は…]

慌てたいの、こっちなんですけど。

「お前、大丈夫かっ⁉︎」

亜妃[えっ…あ、だ、大丈夫…です…?]

なんで疑問系なんだよ。
心の中でツッコミながらも、今はそれどころじゃない。

「…何で電話でない?」

亜妃[す、すみません…バイト…してて]

バイトだと?診察すっぽかしてか…?
ふざけんなよ…

「バイトだぁ⁉︎…お前、昨日何の日だ?」

しばらくの沈黙の後、小さい声で呟く。

亜妃[…ごめんなさい…忘れてました…]

忘れてた…?
本当、こいつってやつは…色々予想外過ぎんだよ。
人の気も知らないで…。

でもまぁ声からして、発作とかは起きて
なさそうで一安心。

「はぁ…今日学校終わりにすぐに来い。
学校、何時に終わる⁇」

亜妃[えっと…4時…には多分終わるかと…]

「じゃ4時半に予約しとくから、絶対こいよ!」

そう言って電話を切った後にふと思う。
…今日、予約入ってないよな?
まぁ入ってたらヘルプ頼めばいいか。
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