二人

それからは問題児としてみんなから避けられ、怖がられ…。

どんどん不良化し、ムカついたことがあるとすぐそいつを暴力を振うようになった。



でも濡れ衣を着せられた俺を唯一信じてくれたのはじいちゃんだった。


一度、そのことでうちの担任にお見舞いついでに話をしに行っていたじいちゃんは、やり方がおかしいとかなり怒ったらしいが、じいちゃんが華池学園の校長だと知ると、



『お孫さんをそこに入れてどんどん不良にさせてあげてください』



と言われたらしい。

俺でもこの担任の醜さを可哀相だと思った。





そして実感した。

華池学園は、不良が立派な大人になって卒業していくことを知られていないと。

それでもじいちゃんはいいんだ、と言う。



「不良がいるところと人々が言うのは、人を見た目だけで判断していることの証拠だ」



と。

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