二人

「ごめんなさい!!」



俺らは女の子とその付き添いらしい女の人に深々と頭を下げた。

すると、女の人はクスッと笑った。



「大丈夫よ、無事だったから。…あなたたち、華池学園なの?」



「…は、はい!!」



俺らはクレームが来て、またじいちゃんに迷惑をかけてしまうと思った。

…でもそうじゃなかった。



「知らなかったわ。不良が多いと思ってたから、優しい子がいて、びっくりよ。本当にありがとうね」



俺らは、初めてこの学校を良く思ってくれる人に出会えた。


本当に俺らは嬉しかった。

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